日々のぼんやり

何か書いてみる。書いてから考える。

センチメンタル・ジャーニー

思い出を辿る旅をする。

というか、前から何度かやっていたけど、あぁそういうことか、と気がついた。

今まで何となくやっていたことに対して、改めて命名すると、明確になることがある。

記憶をたどり、道を探す。

記憶の中の景色と一致するものは少ないけれど、四半世紀以上前の景色なんて、そうそう残ってはいない。

個人的な思い出に、歴史的価値なんてない。

変わらなかったものなどない。

個人的な感傷に浸りながら、歩いては止まり、立ち止まっては写真を撮り、再び歩きだしいる中年男は不審者以外の何者でもない。

今まで切り捨ててきた人たちに不意に出会ってしまったら、どんな顔をすればいいのかわからない。

あの頃、人の溢れていた商店街は、歩いている人もまばらで、見慣れない店が並んでいて、思ったよりも短い。

もう記憶の中の町など存在しないし、ここはいるべき場所でもない。