日々のぼんやり

何か書いてみる。書いてから考える。

しゃべりすぎ

たぶんしゃべりすぎている

別にしゃべる必要のない時間もSNSを見て言葉を発している

声に出さなくてもしゃべっている

しゃべりすぎているから考えている余裕はない

余裕がないからつまらない揚げ足をとったり、重箱の隅をつついたりする

しゃべらなくなれば良いわけではない

考えているときだってしゃべっている

絶えずしゃべっているけれど、誰かに向かってしゃべっている時間が長すぎる

自分に向いていない

他者との関係性の言葉でしゃべっている

絶えずしゃべっている相手はどこにもいないけれど、自分ではない誰かだ

顔が見えるようで見えない

むしろ見る必要なんかない

だって自分じゃないし、名前の知っている誰かでもない

そんなおしゃべりは止めて、少しは月でも眺めてみたらどうだ

耳を澄ませて町の音の隙間を聞いたらどうだ

横丁から漂う中華料理と安酒の匂いとすれ違う女の化粧品の匂いに場末の叙情でも見出してみたらどうだ

やっぱりしゃべりすぎている